トゥールーズは、歴史深いレンガの建物が多数軒を連ねるピンクシティとしても知られている街で、一度その地を訪れると可愛らしい景色に心を奪われることでしょう。また、この街にはたくさんの魅力が詰まっているため、2日間の滞在では短すぎるかもしれません。ですが、ここではその2日間を使って、オクシタニアの首府であるトゥールーズでしてほしい全ての事柄をお伝えします。
キャピトル広場、綺麗な劇場、ダンジョン・ドゥ・キャピトル
街の中心部であるキャピトル広場には、トゥールーズを象徴する建物があります。そのため、このピンクシティの観光を始めるにあたり、他の場所に行く前に必ずここを訪れてほしいのです。

ギヨーム・カマスの計画に沿って建てられた
ここは市議会が開かれる場所でもあります。壮大なこの建物は18世紀に建てられました。建物の外側には大きな大理石の柱が使用され、内側にはアンリ4世の中庭があります。そして玄関のドアをくぐると、左手に美しい絵画が飾られているジャーヴェイスの部屋や、面白い演劇が見られるアンリ・マーティンの部屋につながる階段があります。
国会議事堂: サレ・デ・イラストレス(Salle des Illustres)という、言葉がなくとも伝わるものがあるフレスコ画が、壁、天井、門、鏡や像に描かれています。
この建物の前には、この街に関連した絵が描かれた門があります。その絵からは、有名なタンゴ作家カルロス・ガルデルがトゥールーズで生まれましたが、その名がアルゼンチン人としては喜ばしい名ではなかったことがわかります。
最後に、この国会議事堂の後ろにあるのが、ダンジョン・ドゥ・キャピトルです。この小さな塔は、かつては資料館の本館として使われており、現在は観光案内所となっています。トゥールーズを2日間で周遊するためには、ここも必ず立ち寄ってほしい場所です。
クーヴァン・デ・ジャコバン
トゥールーズ市庁舎からPargaminièresストリートとラカナルを下ってください。すると、外装だけでなく内装まで美しい、南ゴシック調の美しい煉瓦造りの建物が見えてきます。足を踏み入れると、13世紀から14世紀の間に建てられた礼拝堂が7つあり、その中心部には身廊があります。ここが2日間の滞在の中で行ってほしいもう1つの場所です。このゴシック調の煉瓦造りの建物は、ドミニコ会修道士のための修道院です。その修道院の中には、印象深い回廊と八角形の塔があり、中は上を見上げると、アーチ状の丸天井が目立ちます。そして敷地内には22メートルにも及ぶヤシの木のような柱があります。

ドミニコ会の修道院として1229年に建てられ、格別な南ゴシック調の建物ということで知られています。この煉瓦造りの建物は、精巧な技術で作られたフランス帝国の大聖堂なのです。
ノートルダム・ドゥ・トール教会
キャピトル広場からはトールストリートやブルズストリートがのびています。そこはトゥールーズでは一番美しい通りの1つだと言われています。バー、カフェやお店が軒を連ね、それぞれのお店で楽しむことができます。そこを越えると、背の高い煉瓦造りの教会が見えてきます。内装は壮大で、壁はさまざまな色で彩られ、窓にはステンドグラスがはめ込まれており、絵画やピアノまで飾られています。
この教会はサン・セルナン教会と呼ばれ、街の通りと同じで、殉教者の名前が使われています。この街を、雄の牛に繋がれて引きずり回されて亡くなった布教者や聖職者がいたのです。

1840年に造られた歴史的建造物で、南ゴシック調の教会の例としても挙げられる建物で、 特にその場所の印象を決める、正面を飾る42メートルにもおよぶ鐘楼が有名です。
アセザホテル – ベンベルグ財団
トゥールーズの2日間には、アセザ邸宅も忘れずに。ベンベルグ財団博物館の側にある建物で、多くの美しい絵画が保管されている場所です。
壁に飾られた絵画は、中世に描かれたものから20世紀のものまでさまざまで、モネ、ゴーギャンやモディリアーニなど著名人のものも多くあります。また、ピカソのことも忘れないでくださいね。
レアール・ヴィクトル・ヒューゴー
地元の人にも観光客にも愛される、最も混雑しているお店の1つです。多くのお見せが集まっており、地元の食べ物を安価で楽しむことができます。
ギャラリー・ラファイエット・テラス
この建物では衣類の買い物ができ、また、建物の上に上がると、トゥールーズの美しい街並みを見ることができます。テラスではコーヒーなど飲み物を楽しむこともできますよ。

サルセナン教会
タウルストリートに沿って歩いて行くと、11世紀頃に建てられた煉瓦造りの大聖堂が見えてきます。人目を引くこの教会は、ヨーロッパ西部で最も大きなロマネスク様式の寺院です。また、カミーノ・デ・サンティアゴというユネスコ世界遺産に登録されている場所もおすすめです。

聖サトゥルニウスは、トゥールーズ初の聖職者で、250年にキャピトル市庁舎で雄牛に引きずられて死亡しました。4世紀、このことをきっかけに、彼の信者が演説を行うとともに彼のお墓を建てました。それからしばらくが経ち、人々の彼への信仰心から、正式にお祈りができる場所が造られました。そして5世紀前半、聖サトゥルニウスの身体がその寺院へと移され、そこがお祈りの場所として使用されるようになりました。
ブールジュ大聖堂
この南北欧ゴシック調の建物は、13世紀から17世紀の間に造られました。中には、美しい彫刻が彫られた祭壇があり、窓にはステンドグラスがはめ込まれ、合唱団とピアノが高くに置かれています。

オーギュスタン美術館
アウグスティヌスの旧修道院であるこの場所には、中世から20世紀頃にかけてつくられた、家の絵や彫刻が保存されています。内装でまず目を引くのが、美しい階段、それに続く部屋には中心部にロマネスク調、その周りにはゴシック調やルネッサンス調の彫刻や絵画が飾られています。また、回廊にはガーゴイルの奇妙な彫刻も見られます。彫刻や絵画に使われている色合いなどから、信仰について読み解いて楽しむこともできますよ。
ブリエンヌ運河
ミディ運河とブリエンヌ運河は、街を通りゴローネ川へと続く運河で、どちらも1996年にユネスコ世界遺産に認定されています。秋には色とりどりの紅葉を見ることもでき、ここもまた、2日間のみでもトゥールーズを訪れた際には立ち寄ってほしい場所の1つです。

ゴローネ川
ブリエンヌ運河を越えるとゴローネ川にたどり着きます。この川はトゥールーズの街全体を流れていて、ピンクシティの名にふさわしい美しい景色を一望することができます。
川には多くの橋がかかっていますが、中でも特にサン・ピエール橋とポンヌフ橋が目立ちます。 この2つの橋の間で見える景色が一番綺麗な景色でもあります。
ゴローネ川の東岸は街の中心部であり、トゥールーズで足を運ぶべき場所が全て詰まっています。また、橋の間の西岸には必ず訪れてほしい2つの建物があります。ラ・グラーブ病院と薬の歴史が展示されている博物館です。

ゴローネ川からサン・ピエール橋にかけて歩いていると、美しい夕陽を目にすることができます。橋の横にある階段に腰掛けてその夕陽を見てみてください。きっと素晴らしい夕陽を最後に記憶に残し、トゥールーズの旅を終えることができますよ!